【インターン導入効果】一石二鳥!長期実践型インターンシップで新商品開発と若手育成ノウハウを得た老舗カッパメーカーの話
2018年01月09日
長期実践型インターンシップで、4年間で7人の大学生を受け入れたことが、会社に何をもたらしたのか。船橋株式会社社長の舟橋昭彦様にお話を伺ってきました。
【船橋株式会社】
事業内容:雨衣、前掛 製造・加工・販売
HP:http://www.2784.co.jp/
従業員規模:25名(平成26年4月現在)
導入効果:若手を教育することに対する課題の気づき、社長と同じ思いで仕事に取り組んでくれる社員の増加
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-はじめに、G-netが提供する『長期実践型インターンシップ』を受け入れようと思われたきっかけは何ですか?
丸八テント商会の佐藤社長と仲良くさせて頂いていて、丸八テントさんのインターン生が社長と面白い取り組みをしている姿を見る機会もよくありました。それで、学生と新しい取り組みをするのが面白そうだと思いました。
その時は半年間のインターンシップでどんなことをするのかや、何が良いのかは全然わかりませんでしたが、とにかく一度やってみたらいいのではないかと思いました。ものづくり補助金の採択にあたって、実地検証など社員ではそこまで手が回らない、という課題もあったので、その仮説検証をインターン生にやってもらいたいという気持ちになりました。何より学生と何か新しい取り組みができそうだということに魅力を感じましたね。
失敗してもいいからとにかくやってみるという性格なので、まずはどうこう言うよりもやってみようと思ったのが受け入れのきっかけです。
-実際受け入れてみてどうでしたか?
最初は学生との接し方も、どう仕事を与えて良いかも全くわかりませんでした。だから最初はすごく大変でした。なので、まずは学生が何を求めていて、企業にどうしてほしくて、どうしてインターンシップをやっているのか、どういうことに喜ぶのかを探るのに必死でしたね。
7名の学生を受け入れる中で、プロジェクトがうまくいく子もいれば、なかなか成果につながらない子も。または社員ともめてしまう子や、自分と衝突した子もいました。でも、その中でいろんなことが見えてきました。
-具体的にはどんなことが見えてきたのですか?
まずは社長である自分自身の課題です。
インターン生を受け入れ始めたころは、「社員からは社長が変なことをしている」という風に思われていたと思います。そのためインターンシップで来た学生と社員の間に距離があって、ぎくしゃくすることもしばしばありました。それで学生が泣いて会社を飛び出したりしたことも…。その時に、自分には教育する能力がないのではないかと思いました。インターン生を成長させたり、部下をまとめたりすることもできなくて、社長として失格だと思っていました。その課題には、インターン生を受け入れなかったら気づけていなかったと思います。
さらに、それをきっかけに船橋株式会社が地域でどんな使命・役割を担っているのかが見えてきました。
G-netを紹介していただいた丸八テント商会の佐藤社長にインターン生を育てることができないという悩みを相談した時に、こんなことを言われました。
『創業者もあなたの父親もたくさんの若者を受け入れて、その人が地元に戻って、地域一番店になっているじゃないか。みんなその社長の人柄を見込んで修行にいかせる。船橋株式会社が同業者から尊敬されているのは、社歴があるからでも、お金があるからでもない。人を育てることができる学校のような存在だから、みんなから尊敬されているからじゃないのか。教育できないなんて言ったら、同業者や地域の人に笑われるぞ』と。
地域にとってどのような存在でいなければならないかを、佐藤社長に気づかせて頂きました。
若者を育てられるようになりたいという思いで、G-net関連のセミナーや講演の時は、おそらく誰よりも真剣に話を聞いて、ワークショップも誰よりも真剣に取り組みました。実績がある社長やメンターの話を聞ける機会が多かったので、少しでも身に着けて実践したいという思いで今もやっています。
私はよくしゃべるので、学生に対して一方的に思いをぶつけていたのですが、やっぱりそれではダメで、相手の話をしっかり聞くことも必要だというのはそこで学びました。学生にも、半年間のインターンシップで”こういうことをしたい”という思いがあるので、なぜその仕事をするのか納得していない状態ではなかなか進めないということですね。頭ではわかっていましたが、実践できていないということに気づきました。
学生の言っていることを傾聴するというのは、そこから意識するようになりました。それができるようになったからこそ、学生のアイディアを取り入れ、新商品を開発することができたのだと思います。
-そうだったんですね。他に見えてきたことはありますか?
会社自体が少しずつ変わってきていると思います。
7人の受け入れを通して、少しずつではありますが社内の雰囲気が変わってきました。
例えばあるインターン生は、私が「こういう経営方針でいきたい」と思っていることを、自分なりに考えて社員に浸透させるための勉強会を開いたりしてくれました。そんなインターン生の熱意が伝わったのか、その経営方針に賛同して、「これをやっていけばもう負けはないですね」と言ってくれた社員もいました。あれは嬉しかったですね。
または、悩んでいるインターン生に寄り添うことで私と一緒に若者の成長のことを考えてくれるようになった社員もいます。いずれにしてもインターン生と関わることで事業の加速や若手の育成に関して自分と同じ方向を向いて進もうとしてくれる社員が増えたと思います。会社の方針も若手の育成も、私だけでなく社員も自分事として考えるようになってくれたことで、一体感のある強い組織になってきていると感じます。
-ありがとうございます。最後に、この長期実践型インターンシップの価値はどこにあると思いますか?
1番は、社長にいろんなことを気づかせてくれることだと思います。成功したらその喜びを感じさせてくれますし、失敗してもなぜ失敗したかってことを考えさせてくれます。さらに、この長期実践型インターンシップで会社としてあるべき姿や方向性に気づくこともできました。
なので、人前での挨拶を頼まれたりすると、この長期インターン生の受け入れが大きな転機になったというふうに話させてもらっていますが、それは誇張でもなくて、本当にそう思っています。だからG-netにはとても感謝しています。
-嬉しいお言葉ありがとうございます。今後も長期実践型インターンシップを通してよい変化が生まれるよう、努めて参ります。
船橋株式会社様は、採用伴走サービス「ミギウデ」も導入して頂いています。長期実践型インターンシップで培った学生との接し方や社内の変化が新卒採用にどのような影響を与え、「ミギウデ」導入によってどのような変化があったのか、またの機会にご紹介させて頂きます。
▼学生のアイディアを取り入れ開発した新商品
https://peraichi.com/landing_pages/view/twinklecoat