【インターンOGOB社会人】まちづくりを目指した私が、葬儀屋で働く理由
2017年11月07日
▲今回の先輩:のうひ葬祭 石早遥さん
学生時代NPO法人G-netでインターンを行い、その後自身も想像していなかった葬儀屋へ就職を決めたという現在社会人2年目の先輩。
【G-netインターン生がOBOG社会人にお話を聞く第4弾】
みなさんこんにちはG-netインターン生髙橋です。
今回の記事は
・地元が大好き、でも仕事がないから離れないといけないと思っている人
・地域に密着する仕事がしたけど、どんな仕事か分からない人
・やりたことあるけど、どんな仕事をすれば達成されるのかまだ分からない人
に是非読んで欲しい記事です。
突然ですが皆さん「葬儀屋」という仕事ってイメージできるでしょうか?
・人が亡くなってからはじまる仕事
・人の死と向き合う数少ない仕事
遥さんのお話を聞くまで私の葬儀屋へのイメージはこんなもので、とても幸せを創り出す仕事だとは思っていませんでした。
しかし、現在葬儀屋で働く遥さんの学生時代の夢は「まちづくり」。
果たしてどのように「まちづくり」と「葬儀屋」がつながっていったのか、今回はそんな話を聞いてきました!
何気ない瞬間に見つけた夢
大学1年生の冬、地元の小さなお祭りで遥さんの夢(やりたいこと)が見つかったといいます。
「お祭りでラムネを売っていたおじさんが、少年に『おお!坊主大きくなったな』と語りかけていた瞬間をみて、凄く胸が熱くなったんです。」
当時転勤族であった遥さん。家族、両親以外に自分の成長を見守ってもらえる地域の繋がりを目の当たりにして、うらやましく感じるものがありました。
そして同時に、
「私みたいな地域との繋がりが弱い人が増えている今、この光景が無くなってしまうかもしれない…そう思うとすごく寂しくなりました。そこから地域の繋がりから生まれる『この光景』を守りたいという想いが生まれたんです。」
「繋がりを大切にしたまちづくり」という夢が見つかった瞬間でした。
夢は見つかった、でもどうやって「まちづくり」ってするの??
「まちづくり」という夢が見つかった遥さんでしたが、どんな方法や仕事でそれが達成できるのか当時は分からなかったといいます。
「公務員。ボランティア。この2つくらいしか「まちづくり」というキーワードから想像ができませんでした。しかし、どちらも何か違う気がしていました。」
そんな迷いを抱える中で、その後留学をしたことでもっと迷いが増したといいます。
「留学中、自分が自分のルーツ(岐阜)を語れないことに気づいたんです。地域のまちづくりを夢にしているくせに、自分が住む地域を何もしらないじゃんって。」
そんなタイミングでたまたま足を運んだインターンフェア。
ここで現在の遥さんにつながる一歩を踏み出すことになります。
岐阜でまちづくりを行っていたインターン先
「フェア参加時に、パンフレットの中で岐阜・まちづくりという、私の目標のキーワードを見つけて、ここでインターンしようって思いました。」
自分の夢に対してのヒントをつかむために、遥さんはインターンという一歩を踏み出しました。
しかし
「自分の行っていることが「まちづくり」に本当につながっているのか、インターンの中はなかなか感じることができませんでした。」
いざインターンを始めてみると、慣れない仕事をこなすことに必死で「まちづくり」に対するヒントはなかなか得られなかったと言います。
インターンで見つけた「まちづくり」の形
自分の仕事が「まちづくり」につながっているのか、そんな疑問を持ちながら仕事に取り組んでいた遥さん。しかし、自らシゴトリップという地域企業と学生を繋ぐためのイベントを企画・運営する中でみつけたヒントがあったといいます。
“今まで地元に面白い企業があることを知らなかったけど、知れて良かったです。地元に面白みを見つけることができました。”
「この声を参加学生から聞いたとき、地域の人、企業の魅力がそのまちの魅力になることに気づいたんです。」
「まちづくり」という大きく捉えてしまいがちな言葉。しかし、そこで住む人、働く人の魅力が「まち」をつくっていることに遥さんは気づきました。
そしてこの経験こそが、今の葬儀屋の仕事につながっていきます。
「誰のために、何をしたいのか」
「まち」はそこに住む人で出来ている。
そんなことをインターンで体感し、次に遥さんが考えたことは「じゃあ誰のためにどんな仕事がしたいの?」だったといいます。
「就職活動のタイミングで思っていたことは『そこに住む家族を幸せにしたい』という事でした。」
「安心して、幸せに暮らせる家族が多く住むまちづくり」それが、遥さんの本当に目指していたものでした。
葬儀屋は、不安を安心に変える仕事
ここまで「まちづくり」という夢を徐々に具体的にしてきた遥さんが最終的に選んだ仕事は葬儀屋でした。
「葬儀屋は人が亡くなった時に必要となる仕事。残された家族は心にぽっかり穴が開いて、一番ピンチな状況にあります。そんな家族を少しでも安心させることができれば、幸せが守られると思うんです。」
家族が亡くなるというピンチの状況だからこそ、一緒になって支え不安を安心に変える。それが葬儀屋という仕事でした。
「そのまちに住む家族の幸せを守る」そのために、遥さんは葬儀屋という仕事を選んでいました。
私も街の一部だから
「最近は『まちづくり』という言葉も使わなくなりました。なぜなら私も「まち」の一部であり、既にまちづくりをしていると気づいたから。」
その地域で活動をする、その時点で「まち」をつくっている。だからこそ、目の前の家族や、周りの幸せを考えるそんな魅力的な働き方をすることが、現在の目標であると遥さんは教えてくれました。
最後に・・・
学生時代に見つけた「まちづくり」という夢。
インターンという一歩から、遥さんは夢へのヒントを掴み、本当にやりたいことを明確にしていました。
葬儀屋という、一見暗いイメージを持ってしまう業界で「その街に住む家族の安心にし、幸せを守る」という目標をもって魅力的に働く遥さんの姿がみえました。
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